The Japan Traditional Cultures Association
一般財団法人
文化教育学術振興財団


こちらでは世界の伝統文化を紹介しております。



●スペイン料理


スペイン料理の特徴として素材を生かした調理があり、地方にはそれぞれの地域の特産品を生かした独特の料理がある。イベリア半島は「ヨーロッパの尾」「アフリカの頭」と言われ、古来から異なる民族・文化・宗教が交差しており、スペインの食文化はイベリア半島の歴史的背景の影響を受けている。 スペインは地方によって気候や風土、文化、習慣が異なるため、材料やその調理方法は様々で、事実上スペイン料理として一括りにはできない。スペイン料理の地域差を表した言い回しに「スペインのどこに行ってもあるものはワイン、オルチャータ、クァハダ(素焼きの壺に入れられたヨーグルト)だけ」というものがある。「北では煮込み、中部では焼きもの、南部ではフライ」と、地域ごとの調理法の違いを表した言葉もある。しかし、スペイン料理の根底には、同じイベリア半島のポルトガル料理と同じく、各家庭ごとに異なるレシピを持つ「デル・プエブロ(民衆の料理、del pueblo)」の精神が根付いている。 地方料理の分類方法については定説がなく、20世紀後半の料理紹介ではその時々のスペインの行政区画に従って、それぞれの地域で食べられている料理の特色を列挙していることが多い(スペインの地方行政区画も参照)。国内全ての地方や社会階級で食べられている「国民料理」に相当する料理は長らくの間存在していなかったが、1960年代の観光産業の発展の結果、各地の郷土料理が「国民料理」に分類されるようになった。こうした中でカタルーニャ、バスク、ガリシアの地域ナショナリズムが抑圧されたフランコ独裁政権では、カスティーリャ地方のコシードが国民料理に据えられ、他地域の全ての煮込み料理がコシードから派生したと喧伝された。 全ての地方料理に共通する事項としては、オリーブオイルが使用されることが挙げられる。オリーブオイルの生産に伴って輸送業、輸出業も発達し、オリーブオイルはスペインの食文化のみならず経済の基盤にもなっている。「新しいスペイン料理」(ヌエバ・コシーナ、nueva cocina)においてはデザートにもオリーブオイルが使われているが、一方で個性の強いオリーブオイルをすべての料理に使用することを避けて料理によって油を使い分ける傾向もある。 世界一歴史の古いソースと言われるアリオリソース (Alioli)をはじめ、焼いた鶏肉からにじみ出る油を使ったチリンドロン (Chilindron) など、多くのソースが料理に使われている。特にバスク、アラゴンといったスペイン北東部は、特徴的なソースが使われる地域として知られる。しばしばスペイン料理は香辛料がふんだんに使われている印象をもたれるが、こうした先入観とは裏腹に香辛料はあまり使われない。しかし、18世紀以前のスペイン料理には過剰とも言われるほどの香辛料が使われていた。 スペインには変わり種のパンは存在していないが、ミガスなどの残り物のパンを生かした多くの料理が生まれている。固くなってしまったパンは「石」を意味するピエドラ (Piedra) と呼ばれるが、「固くなったパンもスープに入れれば美味しくなる」という意味の「石でも煮れば柔らかくなる」という格言が存在する。 スペイン人は食生活に対して保守的な傾向があると言われているが、20世紀末になって珍しい外国の料理を供するレストランが大都市で増加し、若年層を中心に人気を博している。タパスやピンチョスなどの伝統的なスペインのファーストフードとは異なる、ハンバーガーやフライドチキンなどの外来のファーストフードも若年層に好まれているが、児童の肥満の原因がファーストフードにあるという指摘も出されている。



●哲学


古代ローマ時代に活躍したストア派哲学者の小セネカはコルドバ出身だった。中世において、イスラーム勢力支配下のアル=アンダルスでは学芸が栄え、イブン・スィーナー(アウィケンナ)などによるイスラーム哲学が流入し、12世紀のコルドバではアリストテレス派のイブン・ルシュド(アウェロエス)が活躍した。その他にも中世最大のユダヤ哲学者マイモニデスもコルドバの生まれだった。コルドバにもたらされたイブン・スィーナーやイブン・ルシュドのイスラーム哲学思想は、キリスト教徒の留学生によってアラビア語からラテン語に翻訳され、彼等によってもたらされたアリストテレス哲学はスコラ学に大きな影響を与えた。 16世紀にはフランシスコ・デ・ビトリアやドミンゴ・デ・ソトらのカトリック神学者によってサラマンカ学派が形成され、17世紀オランダのフーゴー・グローティウスに先んじて国際法の基礎を築いた。17世紀から18世紀にかけては強固なカトリックイデオロギーの下、フェイホー(スペイン語版、英語版)やホベジャーノス(スペイン語版、英語版)などの例外を除いてスペインの思想界は旧態依然としたスコラ哲学に覆われた。19世紀後半に入るとドイツ観念論のクラウゼ (Krause) 哲学が影響力を持ち、フリアン・サンス・デル・リオと弟子のフランシスコ・ヒネル・デ・ロス・リオスを中心にクラウゼ哲学がスペインに受容された。 20世紀の哲学者としては、「98年の世代」のキルケゴールに影響を受けた実存主義者ミゲル・デ・ウナムーノや、同じく「98年の世代」の『大衆の反逆』(1929年)で知られるホセ・オルテガ・イ・ガセット、形而上学の再構築を目指したハビエル・スビリの名が挙げられる。



●音楽


クラシック音楽においては声楽が発達しており、著名な歌手としてアルフレード・クラウス、プラシド・ドミンゴ、ホセ・カレーラス、モンセラート・カバリェ、テレサ・ベルガンサなどの名を挙げることができる。クラシック・ギターも盛んであり、『アランフエス協奏曲』を残した作曲家のホアキン・ロドリーゴや、ギター奏者のセレドニオ・ロメロ、ペペ・ロメロ、アンヘル・ロメロ一家、マリア・エステル・グスマンなどが活躍している。 その他にも特筆されるべきピアニストとしてアリシア・デ・ラローチャとホアキン・アチュカーロの名が挙げられる。 クラシック音楽史に名を残す作曲家としては、バロック音楽ではイタリア出身でスペイン王家に仕えたドメニコ・スカルラッティ、近代音楽ではスペインの民謡や民話をモチーフとして利用したマヌエル・デ・ファリャ(特にピアノと管弦楽のための『スペインの庭の夜』、バレエ『三角帽子』、同『恋は魔術師』が有名)をはじめ、エンリケ・グラナドス、イサーク・アルベニス、現代音楽ではホセ・マヌエル・ロペス・ロペスなどがいる。 隣国フランスの作曲家もスペインをモチーフにした音楽を作曲した例は多く、ジョルジュ・ビゼーのオペラ『カルメン』をはじめ、エドゥアール・ラロの『スペイン交響曲』、エマニュエル・シャブリエの狂詩曲『スペイン』、クロード・ドビュッシーの『管弦楽のための映像(第2曲・イベリア)』、モーリス・ラヴェルの『スペイン狂詩曲』やオペラ『スペインの時計』などがある。 日本では教育楽器として親しまれているカスタネットは元々スペインの民族楽器であり、またタンブリンもイスラム文化とともにスペインに伝来した経緯があるため、フランスでは特に「バスクのタンブリン」と呼ばれる。上記のスペインやその他の国の作曲家がスペイン風情緒を強調する手段として、これらの打楽器が多用される。 南部のアンダルシア地方のジプシー系の人々から発祥したとされるフラメンコという踊りと歌も有名である。


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引用:Wikipedia スペイン https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%82%A4%E3%83%B3 最終更新 2026年4月7日 (木) 21:30


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